📊 構造的背景の深掘り
中国のメモリチップメーカーCXMT(Changxin Technology Group)が上海のSTAR市場に上場し、初日に株価が500%を超える爆騰を記録、時価総額約3.5兆元に達し、中国上場企業で最も価値のある企業となった。同社はIPOで579.2億元(約86億ドル)を調達し、その資金を主にメモリウェハーの量産と研究開発に充てる計画だ。この驚異的なデビューは、AIが国家安全保障の課題となっている中国の半導体自給自足への強い意志を明確に示している。2025年には世界のDRAM市場で7.67%のシェアを占めており、Samsung、SK Hynix、Micronといった既存のグローバルリーダーに挑む姿勢を見せる。特に、Appleが中国市場向けデバイスでCXMTのDRAMテストを開始したとの報道は、同社の技術的信頼性と戦略的重要性を裏付けている。実際、CXMTは前年28.3億元の損失から、今年第1四半期には354.3億元の営業利益へと劇的なV字回復を遂げた。Yiyi CapitalのCEO、セオドア・ショウ氏は「同社がグローバルリーダーに成長することは疑いようがない」と述べつつも、「メモリサイクルの短期的なピークに近づいている」と警鐘を鳴らし、現在の高いマージンは持続可能ではないと指摘している。この急騰は、限られた浮動株と高まった市場センチメントの組み合わせによってもたらされた側面が大きい。AI開発を牽引する中国国内のインターネット大手も、北京の半導体自給自足推進の下でCXMTチップの採用を促進する見込みであり、技術的な遅れがあっても政策的な後押しが成長の強力な原動力となる構造が確立されている。